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死者の日パレード
2023/08/21   2023/11/08

メキシコで最も有名なお祭りが、10月末〜11月頭に行われる「死者の日(Día de Muertos)」です。名前だけ聞くと怖そうに聞こえますが、可愛らしいガイコツが街中に溢れる、明るく愉快なお祭りです。特にメキシコシティでは、盛大な死者の日パレードが行われ、街全体で盛り上がります。

この記事では、実際に死者の日パレードに参加した経験を元に、パレード当日のメキシコシティの楽しみ方をご紹介します。

目次

    死者の日とは?

    「死者の日」は、日本のお盆にあたるような日で、亡くなった方の魂が家族の元へ帰ってくるとされています。故人を偲び、感謝をする日ですが、しんみりとした雰囲気というよりは、お墓や祭壇を飾って帰ってきた故人を明るく迎えて一緒に楽しむ、愉快な伝統行事となっています。本番は11月1日と2日で、1日に子供、2日に大人の魂が戻ってくるとされています。

    メキシコの死者の日は、2017年公開のディズニー/ピクサー映画の「リメンバー・ミー」の舞台になったため、日本でもその存在を知った方が多いのではないでしょうか。

    さらに2023年に公開された、アマゾンプライムビデオの恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」でも、参加者が死者の日パーティーを祝う様子が映されていて、日本でも死者の日の知名度が徐々に上がっているのを感じます。

    メキシコシティの死者の日パレード

    メキシコの首都、メキシコシティでは、死者の日を祝う盛大なパレードが開催されます。

    2023年 死者の日パレード

    日にち

    2023年の死者の日パレードは、11月4日(土)に開催されると発表がありました。(Day of the Dead 2023 Events Guide|MexicoCity.cdmx.gob.mx

    パレードルート

    MexicoCity.cdmx.gob.mxの発表によると、パレードはチャプルテペク(Chapultepec)公園のライオンの門(Puerta de Leones)を出発し、レフォルマ通りを東へ進んでいき、イダルゴ(Hidalgo)駅のところで曲がり、最終地点のソカロ広場(Zócalo)を目指していきます。

    メキシコシティ死者の日パレードルート
    参考:MexicoCity.cdmx.gob.mx

    ソカロ広場に到着したら、花火やドローンショーなどを含むフィナーレが予定されているようです。

    死者の日パレードが生まれた驚きのきっかけ

    メキシコシティで死者の日のパレードが開催されるようになったのは、実は最近の2016年です。そのきっかけは、なんと映画の「007」!

    2015年に公開された「007 スペクター」の冒頭に、メキシコでの”架空の”死者の日パレードのシーンがありました。そのシーンがこちら。

    すると、映画を観た世界中の人から「どこであのパレードが観れるのか」、メキシコ政府にたくさんの問い合わせが来たそうです。実際にはないと伝えると、みんなガッカリ。

    メキシコ政府はなんとかその声に応えたいと思い立ち、実際にパレードを現実のものにしてしまうことにしました。

    映画の世界から、実際に生まれた死者の日パレード。その歴史も素敵ですよね!

    宿泊におすすめのエリアは?

    メキシコシティの死者の日パレードを観に行くにあたって、宿泊におすすめエリアを2ヶ所ご紹介します。

    イベント中心地「ソカロ」

    「せっかくなら、死者の日カルチャーに思いっきり染まりたい!」

    それであれば、死者の日パレードのゴール地点にもなっていて、イベントの中心地となる「ソカロ(Zócalo)」に宿泊してみましょう。

    ただし、注意しなければいけないのが、ソカロ駅から北へ徒歩15分のところに、テピート(Tepito)地区という大変危険とされているエリアがあることです。決して近づかないようにするのはもちろんのこと、ホテルも北側に離れたところをおさえないよう気をつけましょう。

    またソカロ中心も大変混雑するので、スリなどには気をつけて、身軽な格好で歩くのをおすすめします。

    落ち着いて過ごすなら「コヨアカン」

    「パレードの盛り上がりもいいけれど、宿泊は少し落ち着いたところがいい!」

    そんな場合におすすめなのが「コヨアカン(Coyoacán)」地区です。

    コヨアカン地区は、パレードの中心地ソカロ広場からは程よく離れているので、比較的予約が取りやすく、何と言っても高級住宅地で治安がよいので安心です。石畳の通りや、おしゃれなカフェやレストランが多く、落ち着いた雰囲気のエリアです

    コヨアカンでおすすめなホテルが、家をリノベーションして作られた「H21 オスペダへ ブティック」です。広々とした部屋、こだわりのインテリアが素敵で、ほっとできるかわいいホテルです。

    メキシコシティの気温、服装は?

    メキシコシティは高地のため、寒暖差が激しいです。10月末〜11月頭は乾季にあたり、気温は平均して、昼間が22℃前後、夜が10℃前後です。

    昼間は薄手の長袖などで過ごし、夜に向けて羽織れるようにカーディガンやジャケットなどを持ち歩くのがよいでしょう。日が沈むと一気に気温が下がるので注意が必要です。

    死者の日パレード当日の過ごし方

    死者の日パレードは、例年夕方に開催されています(2022年は17:00スタート)。しかし、見どころはパレードだけではありません。メキシコシティがお祭りの熱気に包まれるので、せっかくであればその雰囲気も存分に楽しみましょう。

    死者の日パレード当日のおすすめの過ごし方をご紹介します。

    がっつり朝ごはん

    死者の日パレードで賑わう街中では、昼過ぎ〜夜までは大変混雑するので、食事をしっかり取りづらい状況です。せっかくイベントを楽しみに来ているのに、レストランに並んで時間が過ぎてしまうのももったいないですよね。余裕のある朝に、まずはがっつりと腹ごしらえをしておきましょう。

    メキシコの食文化としても、朝はがっつりボリュームのあるものを食べて、ランチは15時前後に。そして夕食は20-21時ごろに飲みながら軽くつまむ程度にとるというのが一般的です。なので、朝カフェに行くと、驚くほどボリュームのあるメニューが並んでいます。

    定番の朝ごはん❶:モジェテス(Molletes)

    メキシコ定番のがっつり朝ごはん、一つ目はモジェテスです。コヨアカンにある「エル・ムンド・デル・カフェ(EL MUNDO DEL CAFÉ)」でいただきました。ピザトーストのように見えますが、サクサクと食べ進められてしまう、おすすめメニューです。

    定番の朝ごはん❷:チラキレス(Chilaquiles)

    もう一つおすすめなのが、チラキレスです。揚げたトルティーヤに鶏肉、サルサ、チーズをかけたボリューム満点料理です。お腹いっぱいになりますが、こちらも絶品です。コヨアカンの「モエリ(MOHELI)」というカフェでいただきました。

    定番の朝ごはん❸:フーゴベルデ(Jugo Verde)

    もう一つ、食事と一緒に頼みたいのが、緑のジュース、フーゴベルデ(Jugo Verde)です。オレンジ・セロリ・キュウリなどが入っています。「モエリ(MOHELI)」で飲んだフーゴベルデは爽やかで美味しく、癖になるお味でした。

    午前中は街歩きで死者の日を楽しもう

    お腹がいっぱいになったところで、街歩きを楽しみましょう!

    落ち着いたコヨアカンエリアでも、至るところに陽気な骸骨が飾られていて、死者の日ムードが漂っています。

    たまたま通りがかった幼稚園も、とってもかわいい装飾がされていました!

    昼頃にはソカロへ

    死者の日には、パレードだけでなく、中心広場であるソカロ(Zócalo)も必見です。大きな祭壇が飾られたり、人々が仮装して賑わっていて、死者の日のお祭りムードを味わうには絶対に訪れたい場所です。

    ぜひ昼頃までには、ソカロに向かってみてください。電車で行く場合には、コヨアカンからは30分ほどで行くことができます。(電車の中はとても蒸し暑いので注意です…)

    ソカロには、巨大祭壇

    ソカロ(Zocalo)は、世界遺産にも登録されているメキシコの政治的・宗教的な中心地でもあり、アステカ帝国の神殿があった場所としても知られています。

    そんなソカロには、死者の日に合わせて巨大な祭壇やガイコツのオブジェが並びます。毎年テーマがあり、それに沿った祭壇が用意されるのだそうです。

    また、メキシコの伝統的なダンスパフォーマンスなどもあったりと、お祭りモード全開です。

    賑わう周辺の街中の様子

    ソカロ周辺の街中も大変賑わっていて楽しいので、広場だけでなく足をのばしてみてください。

    アパレルショップや飲食店でも、死者の日にちなんだオフランダ(祭壇)が飾られていたり、店員さんがカトリーナメイク(骸骨のメイク)をしていたり、歩いているだけでとっても楽しいです。

    マクドナルドの店員さんまでも!

    そして、「リメンバー・ミー」にちなんだ仮装をしている人たちもいたりします。かわいいリアルミゲル!

    ディズニーランドのようなハイクオリティの仮装まで。一緒に写真を撮ってもらったら、チップを渡しましょう。

    カトリーナメイクにチャレンジ

    せっかくメキシコシティで死者の日を楽しむのであれば、ぜひカトリーナメイク(骸骨メイク)にもチャレンジしてみましょう!

    パレードのルートとなる通りに出ると、そこら中にメイクをしてくれる人がいます。

    相場は、顔全体で100ペソ〜、顔半分で50ペソ。人気の人のところには行列ができていて1時間以上の待ちがある場合も。やはり人気の人のは、白の色が濃かったり、装飾が細かかったり、ハイクオリティなことが多いです。前にやっている人の仕上がりの様子も見て選ぶのがおすすめです。パレード直前は大変混むので、余裕を持って並びましょう!

    また、花のカチューシャも露店で販売しているので、合わせてつけるとピッタリです。

    いよいよ死者の日パレード

    死者の日パレードに向けて、早いと昼過ぎ頃から徐々に場所取りをし始める人が増えていきます。

    パレードは、独立記念塔から出発し、目抜き通りのレフォルマ通りを通って、ソカロへ向かいます。ソカロがクライマックスではありますが道が広いので、近くでパレードを鑑賞したい場合には、レフォルマ通りがおすすめです。

    ある程度見やすいところで鑑賞したい場合には、遅くても1時間前くらいには場所取りをするのをおすすめします。

    ※写真は、パレード開始1時間前の様子(2018年)

    パレードは、毎年大盛り上がりです。メキシコにちなんださまざまなフロートが登場し、見応えがあります。

    レフォマ地区のアート鑑賞

    独立記念塔の周辺レフォマ地区には、毎年死者の日やメキシコにちなんだオブジェがたくさん並びます。リメンバーミーにも出てきたアレブリヘス(空想の動物を模った伝統工芸)も様々あって、飽きません。

    夜も賑わうレフォマとソカロ

    死者の日パレードの日は、レフォマ地区もソカロも夜遅くまでライトアップや音楽が流れ、賑わっています。

    出店もたくさん出ているので、食べ歩きしながら楽しむことができます。

    大変混み合うので、スリには気をつけて死者の日の賑わいを楽しんでください!

    まとめ

    年々日本でも知名度が上がっている、人気のお祭りメキシコの死者の日。私も2018年に行きましたが、楽しすぎてまた行きたいという思いが消えません。

    街を飾る骸骨や祭壇、そしてパレードのレベルもとっても高く、まるでディズニーランドのようです。

    街全体がお祭りモードでたくさんの元気をもらえます。ぜひ、行ってみてください!

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