リメンバー・ミーの死者の国の舞台となったと言われているグアナファトは、メキシコシティから日帰りでも行ける人気の観光地です。この記事では、グアナファト定番の観光スポットをご紹介します。
目次
グアナファトとは
グアナファト(Guanajuato)は、メキシコシティから約350km離れたメキシコ中部、標高2,040kmの高原に位置する小さな街です。1546年にスペインからの征服者によって銀の鉱脈が発見され、18世紀には世界の産出量の1/3を占めていたと言われるほどの銀を産出していました。そうしてグアナファトは栄え、「メキシコで一番美しい街」「おもちゃ箱をひっくり返したような街」と言われるほどの、色鮮やかで綺麗なコロニアル都市に発展していきました。
またグアナファトは、メキシコ独立戦争における最初の武力衝突が起こった場所でもあります。植民地政府軍に対してメキシコ反乱軍が歴史的勝利を収め、その後の独立へと繋がっていきました。
グアナファトは、1988年にユネスコ世界遺産にも登録され、世界中から多くの人が訪れる人気の観光地となっています。またディズニーピクサー映画『リメンバー・ミー』の死者の国のモデルとも言われています。
グアナファトへの行き方
メキシコシティからグアナファトへは、飛行機だと1時間、バスだと4時間半ほどで行くことができます。
メキシコシティから飛行機で行く場合
グアナファトに日帰りで行く場合には、移動時間を節約するため飛行機を使うことになると思います。
メキシコシティから飛行機でグアナファトに行く場合は、グアナファト・レオン国際空港を使います。1日に何本も直行便が出ています。
空港から中心地までは少し距離があり、車で45分〜1時間ほどかかります。空港のカウンターで手配するタクシーまたはUberなどの配車アプリで向かうのがおすすめです。バスでも向かえなくはないですが、中心地までの直行バスはなく、途中で公共バスに乗り換える必要があるので、早く楽に行くにはタクシーの方が良さそうです。
メキシコシティからバスで行く場合
メキシコシティから長距離バスでグアナファトに行く場合は、北バスターミナル(Central del Norte)からバスに乗ります。
バスもグアナファト中心地から6kmほど離れたところに到着するので、Uberなどの配車アプリかタクシー、公共バスを利用して中心地に向かう必要があります。
メキシコシティからツアーで行く場合
個人で行くのが不安な場合には、ツアーを利用するのも選択肢の一つです。
私がよく利用するのは、「ベルトラ(VELTRA)」というツアー会社です。ベルトラは日本発の会社で、世界中で14,000種類以上の海外オプショナルツアーを提供しています。日本語ガイド付きのツアーも豊富で、幅広い選択肢が揃っているのでおすすめです!
グアナファトの治安
グアナファトでは、スリ・強盗・置き引きなどが発生すると言われています。
特に、地下道や狭い路地は強盗が出やすいと言われているので、避けてメイン通りを歩くことをおすすめします。特に、一人旅または日が暮れてから歩く場合には注意しましょう。
私は女一人で周りましたが、人通りの多いところを中心に周り、特に危険な思いをすることはありませんでした。
グアナファトの観光スポット
実際に現地を訪れた経験をもとに、グアナファトで訪れたい観光スポットをご紹介します。
ラパス広場
グアナファトの街の中心となるのが、ラパス広場です。空港からタクシーで市内を目指す場合、ラパス広場を目指すのが分かりやすくておすすめです。
街のシンボルである黄色い教会バシリカがあります。
街をふらふら歩くだけでも、売っているものも建物も至る所がカラフルで、前向きな気持ちになれます。
ピピラの丘
グアナファトで外せないのが、ピピラの丘の上の展望台です。展望台からは、カラフルなグアナファトの街を一望できる絶景ポイントです。
ピピラの丘の上までは、徒歩または街中から出ているケーブルカーで行くことができます。徒歩での道は壁絵があっておしゃれとウェブで観ましたが、強盗が出ることもあるそうなので、安全を第一に考えると、ケーブルカーで行くことをおすすめします。チケットはケーブルカー乗り場で購入することができます。特に往復割引などはないので、往復で利用する場合には、2枚購入します。
ご覧の通り、ケーブルかーはなかなか小さく、2台しかないので、夕暮れ前などのピーク時には待つことが予想されるので、早めに行った方がいいです。
ケーブルカー内からの景色も素敵。
景色に見惚れていると、あっという間に頂上へ到着。ほんの1分程度です。
頂上には、ピピラの記念像があります。ピピラは、メキシコ独立戦争における最初の武力衝突の際に、反乱軍の中で率先して攻めていった人物と言われています。
頂上に到着したら、景色を存分に楽しみましょう。できれば昼・夕方・夜に滞在し、それぞれ異なる景色を楽しんでみてください。
昼間の様子
昼間はまさに「おもちゃ箱をひっくり返したような街」。カラフルでかわいい景色が広がっています。
夕方の様子
私が一番好きなのが、サンセットのときの景色です。昼間に比べ、夕方の方が人が多く、多くの人が座って日が暮れるのをゆっくり待っています。太鼓を叩く人、歌っている人、ダンスをしている人。自由で賑やかな空気を楽しみつつ、絶景を前にぼーっとするのは何よりも幸せな時間です。
サンセットの時間になると、グアナファトがピンク色に染まっていきます。この一瞬一瞬変わっていく景色が美しすぎて、何百枚も写真を撮りました。
夜の様子
しかし、もちろん夜景も負けていません。光り輝く街並みが宝石のように見えてきます。
真っ暗になると、まさに『リメンバー・ミー』のミゲルが見ていた死者の国のような景色になります。
ピピラの丘は、時間をとって、時間と共に移り変わる景色を楽しんでみてください。
口づけの小道
口づけの小道は、恋人に人気の観光スポットです。
近距離で隣接した2軒の家庭が敵対していたにも関わらず、その息子と娘が恋に落ち、身を乗り出してキスをしていた、という逸話があります。それを目撃した娘の父親が激怒して娘を殺してしまったという悲しいストーリーではありますが…。
たくさんのカップルが実際並んでキスをしています。下から3段目の階段でキスをすると、2人の幸せが7年間保証される、といった言い伝えもあるそうです。
イダルゴ市場
街の中心から徒歩圏内にある、活気のあるイダルゴ市場もおすすめの観光スポットです。食べ物や洋服、お土産、色々なものが売っています。
敷地内だけでなく、周りにもお店が並んでいるので、ふらふらとお土産を探しながら散策するのにおすすめです。
グアナファト州立博物館
グアナファト州立博物館(アロンディガ・デ・グラナディータス/Alohondiga de Granaditas)は、メキシコの歴史を学ぶことができる博物館です。
この建物は元々穀物倉庫ですが、前述のメキシコ独立戦争における最初の武力衝突が起こった、まさにその場所です。当時ここに植民地政府軍が立てこもったところ、メキシコ反乱軍が降伏を要求。政府軍がそれを拒否したため、反乱軍が攻め込んで勝利したと言われています。
メキシコやグアナファトの歴史についての展示や、地元のアーティストの作品などが展示されています。
まとめ
映画『リメンバー・ミー』の舞台にもなったグアナファトは、メキシコで一番美しいと言われる、カラフルでとってもかわいい街です。
コンパクトなので、メキシコシティからも日帰りでも訪れることができ、観光におすすめです。
特に、ピピラの丘からの景色は忘れられない絶景です。ぜひ行ってみてください。