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  >  海外   >  エストニア   >  【タリン】サウナ22種?!エストニアのスーパー銭湯「エラムススパ(Elamus Spa)」
elamus spa エラムススパ
2023/04/30   2024/03/08

サウナと言えば、フィンランドを思い浮かべる方が多いと思いますが、海を挟んで向かいのエストニアでもサウナは広く浸透しています。

特に首都タリンでは、最近スーパー銭湯のような施設が続々とオープンしています。今回は中でもメジャーな、エストニアの巨大スーパー銭湯「エラムススパ(Elamus Spa)」をご紹介します。World Sauna Award 2024「SAUNA37」にも選ばれ、注目を集めているサウナです。

目次

    どんな施設?

    エラムススパは、男女一緒に水着で楽しめる、お風呂・プール・サウナ・バーレストランのある施設です。サウナの数は驚きの22個!子供用のエリアから、18歳以上しか入れない大人のエリアまであり、広い年代の方が一日中楽しめる施設となっています。

    エラムススパ elamus spa
    大人向けエリア
    エラムススパ elamus spa
    キッズエリア

    エラムススパへの行き方・入り方

    エラムススパは、エストニアの首都タリンのムスタマエ(Mustamäe)地区にあり、旧市街から車で18分、バスを使うと30分ほどで行くことができます。

    入り口から入ると、まずは受付があります。一般のエリア(Elamus Spa)のみか、18歳以上のみが入れるエリア(Spa21+)も込みにするか選びます。私はフェリーを降りて直行したのでスーツケースを持っていたのですが、快く裏で預かっていただけました。

    専用のバンドを受け取って、更衣室で水着に着替えます。Spa21+込みにすると、バスタオルとガウンも無料でついてきます。フェイスタオルは、Spa21+内に積んであり、使い放題でした。

    エラムススパ 一般エリア

    エラムススパの基本料金で入れる一般のエリアだけでも、サウナやお風呂、プールがたくさんあります。

    お風呂やプール

    桜が咲いているお風呂は、なんと「Jaapani geiser(日本の芸者)」という日本のお風呂だそう!

    流れるプールもあって、サウナを出た後ぷかぷか浮きながら流されるのが最高です。

    浅いプールのあるキッズエリアもあり、子供も安心して遊ぶことができます。

    エラムススパ elamus spa

    ドリンクや食事も水着のままいただけます。日本とは違いアルコールもサウナの合間にもみなさん飲んでいます。

    入りきれないほどのサウナ

    エラムススパの一般エリアだけでも、たくさんのサウナがあります!ホームページには、こんな不思議なストーリーが描かれていました。

    昔々、12人のサウナ愛好家が、人類にとって最も特別なサウナサンクチュアリを作りたいという思いで集まり、海岸を歩き回っていました。しかし考え、議論はしても、結局行動を起こすことはありませんでした。 時が経つにつれ、彼らの知識は松の枝の下に埋もれ、何千年もそのままになっていました。 ある日松のおじいさんが冒険の途中で、再びそれを見つけました。彼は、ずっとサウナ儀式を行うことができる豪華なサウナセンターを夢見ていました。松林の魅力とエストニア人のサウナに対する愛情、そして古くからのサウナの伝統が融合したサウナセンターです。 そうしてこのサウナセンターが実現しました。ムスタマエ・エラムス・スパの12種類の神話的なサウナがどんなものなのか、ぜひご体感ください。

    エラムススパのサウナをいくつかご紹介します!

    Müstiline Jõesäng (ミステリアスな河川敷) 80℃

    川をテーマにしたサウナで、軽やかなメロディーが流れています。珍しくオートロウリュ。川に見立てた水がサウナストーンへ降り注いでいます。温度は80℃で緩やかなサウナです。

    Hämarik (トワイライト) 100℃

    エラムススパで一番熱い、100℃のサウナです。セルフロウリュが可能で、ロウリュすると熱痛い熱気が降り注ぎます。

    出たところには12℃の冷たい水風呂があり、みなさんサウナから出た瞬間に飛び込んでいました。

    Vihtlev Mesimumm (ウィスキングミツバチ) 85℃

    プールにかかっている橋の先にあるのが、ミツバチのサウナです。大きなハチが描かれたこのサウナでもセルフロウリュが可能なため、体感温度は高めでした。

    Ürgne Kadastik (ジュニパーの森) 60℃

    ジュニパーというヒノキ科の木がテーマのこのサウナは、ログハウスのような清潔感のある造りになっています。

    温度は60℃と低めに設定されているので、個人的には物足りないサウナでした。

    Aroma Impeerium (アロマ帝国) 70℃

    アロマが香る、まろやかなサウナです。

    Saunavana pühakoda (サウナおじさんのサンクチュアリ) 90℃

    照明は暗く、90℃とかなり熱めのサウナです。トワイライトと同じく、セルフロウリュすると、かなり熱くなります。

    Udupivl(霧雲)48℃ / Soolatempel(塩の寺)42℃

    温度低めのスチームサウナと塩サウナです。塩サウナでスクラブした後に熱めのサウナに入ると、発汗もよりしやすくなりおすすめです。

    写真:Elamus Spa
    写真:Elamus Spa

    Tarkade Kivi(賢者の石)55℃

    賢者の石というハリーポッターに出てきそうなサウナ。55℃と低めのため、私は体験せずでした。

    写真:Elamus Spa

    外のエリア

    サウナ→プールの後は、もちろん外気浴です。エラムススパは外のエリアも充実しており、ジャグジー、ととのい椅子が並んでいて、さらにはここにもサウナが一つあります。

    Paadisaun(ボートサウナ)90℃

    外にあるのは、ボートをひっくり返したような形をしているボートサウナです。

    ドアを2回くぐって中へ入ります。細長く奥行きのあるサウナで、セルフロウリュが可能です。ロウリュすると、鉄板に跳ね返ってきた熱気が室内に広がり、体感温度が上がります。意外にも本格的なサウナでした。

    Spa21+(18歳以上限定)エリア

    続いて、追加料金で入れる18歳以上限定のエリアSpa21+も見てみましょう。

    さすが大人向けのエリアだけあって、ムーディーなライトアップがされていて、お客さんのほとんどがカップルでした。

    エラムススパ elamus spa
    elamus spa エラムススパ

    こちらにもバーやリストバンドをかざしたら出てくるビアサーバーも。プールに入りながらお酒も飲めちゃいます。

    横になれるベッドや、水もあって快適です。

    まだまだあるサウナ

    Spa21+にも、たくさんのサウナがあります。こちらのサウナについても、ホームページでこんなシュールな物語が書かれていました。

    昔々、心に虚しさを抱えた支配者が住んでいました。彼はどうにか愛を見つけたいと、魔法使いたちを集めて相談しました。魔法使いたちは、あらゆる魔法を駆使し、「喜びの源を見つけるには、見たこともないような立派なサウナ神殿を建てなければならない」という助言を水晶玉に浮かび上がらせました。彼は、教えのとおりサウナ神殿を建て、それを町の住人やゲストにも公開しました。伝説によると、満月になると愛の炎を見つけたカップルが神殿にやってきて、サウナ儀式やトリートメントを楽しみ、平和のオアシスで高揚感を味わい、その温かい愛の炎の火花を他の人に伝染させるというのだそうです...。

    Viha Saun(ウィスキングサウナ)90℃

    Spa21+で最も熱い90℃のサウナです。大きなストーブにセルフロウリュができます。

    Unistuste Sild(夢の橋)70℃

    温度70℃。ぬるめのオートロウリュのサウナです。

    Mudakoda(泥のホール)42℃

    泥パックが自由に楽しめるサウナです。お肌ツルツルになります!

    Soolasammas(塩の柱)42℃

    塩スクラブができるサウナです。

    写真:Elamus Spa

    絶対参加したいサウナ儀式

    エラムススパ・Spa21+の両エリアでは、午後になると1時間に1回以上のペースで「サウナ儀式(Sauna Ritual)」というものが開催されます。いわゆるアウフグースイベントのようなもので、全て無料で参加することができます!

    スケジュールは、ホームページや施設内に記載されています。

    ただし、儀式名がエストニア語で書いてあるだけなので、どこのサウナなのか読み解くのが難しいです。でも、スタッフやお客さんに聞くと、丁寧に教えていただけました!

    塩サウナ儀式を体験

    私が最初に参加したのは、Spa21+の塩サウナで行われた儀式です。

    儀式が始まる少し前から準備が始まり、該当のサウナには立ち入り禁止の札がかけられ、入れなくなりました。そして開始の3分前くらいになると、サウナ前に人が集まり出しました。

    塩サウナの儀式はとてもマイルドなものでした。定員の10人ほどで中に座るとスタッフのお姉さんから塩が配られ、「みんなでスクラブしましょう!」というプログラムでした。

    ただ、驚いたのが塩がとても柔らかかったこと。日本の塩サウナの塩よりも湿気を含んでいて柔らかく、とても心地よい肌触りでした。顔も含めて全身スクラブしていきます。たまたま少し口に塩が入ったのですが、砂糖のように甘い味でした。(もしかしたら、砂糖だったのかも…?)

    ロウリュやアウフグースといった激しいものではなかったですが、癒しの儀式でした。

    ウィスキングサウナで激しい儀式を体験

    もう一つ私が参加したのがSpa21+の中で一番熱いウィスキングサウナ内で行われたLEILIRITUAALです。こちらは、激しめのサウナ儀式でした!

    お姉さんが、軽快な音楽に合わせてばちゃばちゃロウリュをしていきます。その後続けて、アロマ氷ロウリュも。さらに、巨大なうちわで強めのアウフグース!

    エストニア語で何を言っているかはわかりませんでしたが「イーパーチャー!」的な掛け声をみんなでして盛り上がりながら、ロウリュがヒートアップしていきました。

    一曲目が終わり熱くなったところで、氷が配られてクールダウン。

    続いて2曲目に、サバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」が流れ、ロウリュとタオルでのアウフグースが始まりました。どんどん室内は熱くなっていきましたが、途中バケツの水をかけられ、生き返りました。

    さらにロウリュが続き、今度はヴィヒタが配られ、近くの人と叩き合いました。周りはエストニア人ばかりだったので、日本人は珍しがられ、たくさんヴィヒタしてもらいました。

    フィナーレでは、もっとロウリュが激しくなり、みんなで終わりまでカウントダウンして盛り上がりました。(エストニア語なのでカウントダウンは一緒にできませんが、わーわー一緒に盛り上がりました笑)

    プログラムが終わると、みんなで一緒に外の水風呂へ!その後フローズンオレンジまで用意されていて、至れり尽くせりでした。さらに儀式参加者には合言葉が伝えられ、それをバーで言うとドリンクが割引になるようです。

    日本のアウフグースイベントに比べ豪快で、参加者一体となって盛り上がれて、とても楽しかったです。激しいですが、プログラムの途中で氷が配られたり、水をかけてもらえるので、途中でクールダウンできて最後まで楽しめました。最上段の3段目はひよって、一段下に座ってしまいましたが、一番上でもいけたと思うので、そうすればよかったとちょっと心残りです。

    日本ではなかなか味わえない激しいサウナ儀式、現地を訪れた際はぜひ参加してみてください。

    サバンナの高橋さんと清水みさとさんもハネムーンでエラムススパを訪れ、サウナ儀式の様子をYoutubeで公開されていたので、ぜひ見てみてください。

    まとめ

    エストニアのエラムススパは、サウナが22もある夢のようなスーパー銭湯です。

    横になれるベッドがあったり、流れるプールがあったり、日本ではなかなかない工夫もあって夢のような場所でした。

    特にサウナ儀式というアウフグースイベントは、日本とは比べられないほど激しくて、盛りだくさんな内容で、新たなサウナ体験でした。

    サウナを求めてフィンランドへ行く際には、ぜひ足をのばしてエストニアのスーパー銭湯も回ってみるのをおすすめします!

    エラムススパ(Elamus Spa)

    • 営業時間:10:00 〜 0:00
    • 金額:エラムススパのみ 19 〜 29 € / Spa21+込み 30 〜 45 €(値段は曜日と時間で変動)
    • サウナの数:22(男女一緒)
    • 持ち物:
    • アメニティー・設備: