
王家の谷は、エジプト旅行の中でも特に感動した見どころのうちの一つです。この記事では、王家の谷について、行く前におさえておきたい情報をご紹介します。
目次
王家の谷とは?
王家の谷(Valley of the Kings)は、エジプト新王国時代の王たちが眠る墓地で、
ルクソールのナイル川西岸の砂漠地帯に位置しています。
この場所には、トトメス1世からラムセス朝までの王(ファラオ)や貴族の墓が見つかっており、これまでに 60以上の墓が発見されています。
ピラミッドに代わり、この谷が王墓として選ばれた理由は、盗掘を避けるため、そして死後の世界へ導く壁画を内部に描くためといった宗教観・実用面の両方があるそうです。また、ピラミッドのような地形も、ここが選ばれた理由の一つではと言われているそうです。

大エジプト博物館同様、王家の谷の整備には日本の協力があったようで、掲示があります。

料金や回り方ルール
王家の谷は、朝6:00から夕方17:00までオープンしています(冬は16:00まで。チケットカウンターは、閉館の1時間前にクローズ)。私は飛行機が遅れ、到着が11:30頃になってしまい、駐車場から中に入るまでも待ちがあるほど、非常に混雑していました。できれば朝早めに行くことをおすすめします。
チケットカウンターには、王家の谷の模型が。横から見ると、お墓の様子まで分かります。KV1, KV2と数字が書かれていますが、これはお墓が見つかった順番だそうです。


チケットは、チケットカウンターとオンラインで購入することができます。VISAカードとマスターカードが利用可能です。
一般入場券は、750 EGP(約2,500円)です。6歳未満は無料となっています。この一般入場券で、一般公開されているお墓のうち、好きなところを3つ選んで入場することができます。
追加料金が必要な特別なお墓もあります。追加したい場合は、チケットカウンターで追加チケットを購入します。
- アイの墓(Toms of Ay):200 EGP
- セティ1世の墓(Tomb of Sety I):2000 EGP
- ツタンカーメンの墓(Tomb of Tutankhamun):700 EGP
- ラムセス 5世・6世の墓(Tomb of Ramesses Ⅴ, Ⅵ):220 EGP

チケットカウンター横には、お手洗いもあるので、先に行っておくことをおすすめします(1人20 EGP)。
お墓が並んでいるところまでは、カートで移動します。カート代は20 EGP。ツアー代には含まれていることが多いですが、個人で訪れた場合は支払いが必要なので、細かい紙幣を用意しておきましょう。

必要な持ち物や服装
お墓の中は、蒸し暑いところが多く、季節問わず半袖でも汗をかくレベルです。早朝で肌寒く感じるときも、脱ぎ着ができる格好がおすすめです。
また、お墓のあるエリアは、カフェはありますが、ペットボトルなどは見当たりませんでした。乾燥していて、日差しも強いので、多めに水などを持っていくことをおすすめします。
おすすめのお墓(一般チケット編)
一般チケットでは、数ある公開中のお墓の中から、3つ選んで入ります。中でも私が実際に行った中でおすすめのお墓を紹介します。
ラムセス4世(Tomb of Rameses Ⅳ – KV2)
一般チケットで入れるお墓の中で、とても人気で個人的にも一番おすすめなのが、王家の谷の入り口近くに位置している、ラムセス4世のお墓です。壁画の保存状態がよく、カラフルで見応えがあります。






また玄室には、大きな棺が残っています。
他の多くのお墓では、壁画を守るためにガラスのボードが貼られていますが、このお墓ではそれがないので、写真も撮りやすいです。

ラムセス3世(Tomb of Rameses Ⅲ – KV11)
続いておすすめなのが、ラムセス3世のお墓です。王家の谷の中でも、最も長いお墓の一つだそうです。ラムセス3世は、エジプト新王国・第20王朝の2代目のファラオで、古代エジプトで大きな権威を持った最後のファラオと言われています。
一番奥までは行くことはできませんが、柱が並んでいる空間があり、圧巻です。壁画も綺麗に残っていて、見どころ満載です。






ラムセス9世(Tomb of Rameses Ⅸ – KV6)
ラムセス9世のお墓も、保存状態がよく人気です。ユニークな壁画が続いています。






入れるところは、少なめ。行き止まりの先に下に降りる階段があり、観光客は降りていくことはできません。しかし、そこにいる人にスマホを渡すと、それで下の様子を撮影してくる、というサービスがありました。もちろんチップを要求されるシステムです。

おすすめのお墓(追加料金編)
追加料金を払って、特別なお墓を見るべきかどうかは、何を求めているかによります。
ツタンカーメン(Tomb of Tutankhamen – KV62)
かの有名なツタンカーメンのお墓は、700 EGPの追加料金で入ることができます。



ツタンカーメンは、19歳の若さで亡くなったので、お墓はこじんまりとしています。当時男性のお墓は左回り、女性のお墓は右回りだったそうで、このツタンカーメンのお墓は右回りになっていることから、元々合った女性のお墓を急遽利用したのでは、という説があるそうです。さらに、お墓の中には、義母であるネフェルティティの名前が刻まれた財宝がたくさん出てきたことから、彼女のお墓である可能性が高いそうです。

入り口の先には、白い壁に囲まれた下り坂があり、降りていきます。他のお墓に比べても、より中は蒸し暑かったです。

下まで辿り着くと、右手側に石棺があります。大エジプト博物館で、ここに実際にあったとされている、ツタンカーメンのマスクや、三重の棺などを見た後だったので、考え深かったです。

そしてこの部屋の反対側には、なんとツタンカーメンのミイラも。王家の谷で唯一、ミイラがこの場に残されていて、見れるようになっています。
ツタンカーメンはお墓の規模は小さいですが、ツタンカーメンの財宝を見たことがある、ミイラを見てみたい、といった人にとってはとても面白いと思います。
セティ1世(Tomb of Seti Ⅰ – KV17)
セティ1世のお墓の料金は、なんと最高額の2,000 EGP、6,500円超。高額だけあって、まず深くて広いです。全長120m超、深さ100mとのこと。

高額に値するのか。中もご紹介します。高いだけあって、空いているので、ゆっくり見られるのがまずいいポイント。
そして最初に目に入ってくるのが、彫りの深い壁画。

文字一つ一つしっかり彫られていて圧巻です。



そして圧巻の柱室。彫刻がそれぞれ豪華で、保存状態もよく、いつまででも見ていられます。

さらに進んでいくと、神々とセティの姿が。

玄室もとっても豪華。天井には、天文図が描かれています。


彫刻の細部にもこだわりが。縄を持っている部分に着目すると、きちんと凹凸があり、リアル。


面白かったのが、下書きの状態のまま残っている箇所。3000年前から下書きという概念があったのかと、感慨深かったです。



セティ1世のお墓は高額ですが、それだけ見所があって、個人的には大満足でした。
王家の谷の所要時間は?
一般チケットのお墓3つ(ラムセス3世、4世、9世)と追加料金のお墓2つ(ツタンカーメン、セティ1世)の計5つのお墓を回ったところ、少し急ぎながら見ても2時間かかりました。
昼時の混んでいる時間だったということもありますが、じっくり見れば、3〜4時間平気でいられると思います。
王家の谷への行き方
王家の谷は市内から距離があるので、ツアーまたは個人で車を手配して行くのが一般的です。ルクソールは見所が多いので、できれば1泊以上してゆっくり回るのがおすすめです。私は、カイロからルクソールまでは自力で飛行機で行き、その後ルクソールの1日ツアーを申し込みました。
カイロ発の日帰りツアーや、クルーズ船で何都市もまわるツアーなど、さまざま用意されているので、旅程に合わせて選びましょう。
日本語ツアー
ツアーガイドは、日本語だと英語に比べ高額になりますが、もちろん理解や質問もしやすくなります。日本語のツアー探しにおすすめなのは、ベルトラです。
英語ツアー
英語でも理解できる方は、値段を抑えられる英語でのツアーがおすすめです。私は、トリップアドバイザーが運営するツアーサイト「ビアター(Viator)」でレビューが良いツアーを選んでいます。
今回は、ルクソール空港の迎えからお願いしたかったので、「空港からルクソールへの終日ツアー」に申し込みました。ガイドもドライバーもとってもフレンドリーで、こちらの要望にも柔軟に対応してくださり、大満足でした。
